「体内時計の乱れによって起こる「概日リズム障害」とは?」では「家族性睡眠相前進症候群(FASPS)」と「睡眠相後退症候群(DSPS)」と「非24時間睡眠覚醒症候群」の3つの症状について簡単にお話ししました。
それでは、今回はその中の一つ「睡眠相前進症候群(すいみん そうぜんしん しょうこうぐん)」について解説していきますね^^
「睡眠相前進症候群(ASPS)」とは?
毎日の就寝時間が早い時間帯に固定化されていて、極端な早寝早起きが1週間以上続く病気を「睡眠相前進症候群(以下、「ASPS」)」と言います。
ASPSと似たような睡眠障害の中で「早朝覚醒」という不眠症の症状があるのですが、この2つの違いは普段の就寝時間です。
例えば、早朝覚醒の場合には23~24時頃に眠りに就いてから、明け方の4~5時頃に目が覚めてそのまま眠れなくなったり、なかなか寝付けなくなったりします。
そのため、(本人にとって)満足な睡眠時間が取れなくなることを訴えます。
それに対しASPSの場合は19~20時、もっと早い場合には18時台に眠りに就いて夜中の2~3時頃に起きてしまいます。
目が覚めた後に朝まで眠れなくなる(または、なかなか寝つけなくなる)のは一緒です。
しかし、ASPSの人は普段から18~20時台の早い時間帯に寝ているのですから、2~3時に起きてしまうのは無理もないですよね。
既にお気付きの方もいるかもしれませんが、つまり、ASPSの人は実は本人の脳が必要としている睡眠時間は十分にとれているのですね。
そのため、満足な睡眠時間をとることができない「早朝覚醒」とは別物であると考えられています。
極端な「早寝早起き」になるのはなぜ?
ASPSになる方は、子供や若い人には少なく、加齢に伴いながら高齢になるほど頻度が増していきます。
そのため、中高年では100人に1人がこの病気を発症していると言われています。
それではなぜ、眠くなるのが極端に早くなって、起きるのも極端に早くなってしまうのでしょう??
これには、加齢によって体内時計の進み方が変化する(早くなる)ことに関係があります。
そのメカニズムは、生体リズムが年齢とともに短くなってくることと関係があると考えられているため、年齢を重ねることによってこの病気が増えていくのだと考えられています。
なお、ASPSを発症する原因には、睡眠リズムの変化だけではなく、加齢による体温の変化や「メラトニン」の分泌パターンがズレていたり、分泌量が変化しているためにASPSを発症することもよくあります。
また、「PER2」という時計遺伝子の異常が原因で、体内時計のリズムが短縮されてしまう場合には、「家族性睡眠相前進症候群(FASPS)」と呼ばれます。
ただ、ASPSは身体的、社会的に支障が出るほどの悪影響が少ないためなのか、ASPSを発症してもお医者さんに診てもらう方は多くないようです。
対策:カギを握るのは「光」と「メラトニン」
お医者さんでASPSを治療する場合には、「高照度光療法」という方法で体内時計の働きを調整します。
「体内時計の狂いから起こる「概日リズム障害」」でもお話ししたとおり、私たちは1日1回、朝の目覚めとともに光によって体内時計がリセットされます。
また、「体内時計の正しい周期は24時間“前後”」でもお話ししたとおり、夕方に光を浴びると体内時計は後ろにズレてしまいます。
つまり、この体内時計のしくみを利用し、普段の就寝時間の前に2,500~10,000ルクスの強い光を浴びることによって、睡眠や覚醒、深部体温、メラトニンの分泌パターンなどのリズムを遅れさせるという方法です。
そして、この治療を受けることによって、極端な早寝早起きが軽くなることがあるようです。
なお、10,000ルクスは朝日の光と同程度と言われています。
また、極端に朝早く起きてしまった場合には、体内時計の早すぎるリセットを防ぐため、朝の7~8時近くまでサングラスをかけて、光を見ないようにすることで眠くなる時間帯が早まることを予防できます。
ただ、「忙しくて病院に行けない!」という方も中にはいると思います。
そんなときにとても便利なアイテムで「光目覚まし時計inti(インティ)」という、光で起こしてくれる目覚まし時計があるのですが、これを使えば、自宅で手軽に体内時計の働きを調整できることで人気を集めています。
ちなみに、このinti(インティ)のスゴイところは、最大で20,000ルクスの明るさを出すことができるところです。
先ほどもお話ししたとおり、「高照度光療法」では、2,500~10,000ルクスの強い光を浴びて治療する方法です。
しかし、日が沈んだ後に普段の生活の中で2,500ルクス以上の光を浴びることなんて、なかなかできません。
例えば、コンビニは昼でも夜でもとても明るい光を放っていますが、あれだけ明るいのにも関わらず1,500ルクス程度でしかなく、一般家庭の照明ではさらに低い700ルクス程度でしかないのです。
ですが、inti(インティ)を使えば、日が沈んだ後でも自宅で手軽に2,500以上の強い光を浴びることができます。
もちろん、お医者さんに診てもらいながら適切な指導を受けた上で、治療を進めるのが最善の策です。
でも、inti(インティ)を使えば、通院する必要なく自宅で手軽に体内時計の働きを調整することができるので、「忙しくて病院に行く時間がない!」という方にはおすすめのアイテムです。
ちなみに、値段に関しては25,800円(税込・送料無料)と決して安くはないのですが、「3ヶ月間全額返金保証制度」が付いているので自分に合わなければ返品することができます^^
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また、ASPSの治療法には、「高照度光療法」以外にも「メラトニン療法」という治療法があります。
「メラトニン」は通称『睡眠ホルモン』とも呼ばれており、脳内でのメラトニンの濃度が高まるとその作用によって眠気が伴うホルモンです。
つまり、処方されるメラトニンを夕方に服用することによって、眠くなる時間帯を遅らせるという方法です。
メラトニンと光は逆の作用があるため、両者を併用するとASPS治療の効果が高まると言われています。
また、メラトニンの分泌には食品に含まれる「トリプトファン」という成分と「ビタミンB6」が大きな役割を持っています。
先ほども触れたように「メラトニン」は『睡眠ホルモン』と呼ばれる脳内物質です。
このメラトニンの分泌を促すためには、「セロトニン」という物質が必要で、「トリプトファン」と「ビタミンB6」がセロトニンの原料となります。
つまり、普段の食事から「トリプトファン」と「ビタミンB6」を摂ることによって「セロトニン」が作られ、セロトニンが『睡眠ホルモン』となる「メラトニン」の分泌を促してくれるということですね。
ただ、メラトニンの分泌をスムーズにするために必要とされる量のトリプトファンと、ビタミンB6を食事から摂取するためには、一度に大量の食品を食べる必要があります。
例えば、バナナ、豆乳、牛乳、ヨーグルト、アーモンド、肉類、各種魚介類、果物、豆類、ニンニク、とうがらし、抹茶、ごま、などなど……
ですが、一度にこれだけの食品を食べるなんてとてもではないですが、現実的ではないですよね。
そんなときは、トリプトファンとビタミンB6が含まれる不眠サプリを利用すればメラトニンの分泌に必要となる栄養素を補給することができます。
しかも、サプリの場合は薬とは違って副作用のリスクや依存性は低く、安心して手軽に摂取することができます。
そのため、病院で処方される薬に不安がある場合には、トリプトファンやビタミンB6が含まれるサプリを利用して、メラトニンの分泌に必要な栄養素を補うのも一つの手段です^^
まとめ
それでは、今回の記事は以上となりますが、次回のページでは「睡眠相後退症候群(DSPS)」について詳しくお話ししますね^^
最後までご購読いただきありがとうございました。
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