社会に出て働いていると必ずと言って良いほど、人間関係や仕事上の「悩み」がついて回ってくるものですよね。
真面目な人ほど様々な悩みを抱え込みやすいのですが、睡眠に悪影響を与えないようにするためには、どうすれば良いのでしょうか?
仕事の悩みは持ち帰らずに職場で解決しよう!
冒頭でも触れたとおり、社会に出て働いていると必ずと言って良いほど、人間関係や仕事上の「悩み」がついて回ってくるものですよね。
例えば、
- 自分の能力を認められ、重要な仕事に抜擢されたのは良いけれど、それ以来、寝る頃になっても仕事のことが頭から離れない。
- 上司から言われた言葉が心に突き刺さっていつまでも忘れられない。
- 明日の仕事が心配で仕方がない。
- 会社や周囲から自分がどのように評価されているのか、不安になり、気付いたら落ち込んでいた。
など、真面目な人ほどこのような悩みを抱え込みやすくなります。
そして、これらの悩みの多くは仕事や職場の人間関係に対する「不安」、「心配」、「プレッシャー」、「恐怖」が基になって引き起こされます。
人はこの状態でいるとき、脳内では「オレキシン」という脳内の覚醒物質が活発に働き、「覚醒センター」に対して「起きろ!!」の命令を出し続けているため、眠れなくなってしまうといった場合も少なくありません。
また、「オレキシンと不眠との関係性」でもお話ししましたが、オレキシンは「うれしい」、「楽しい」、「不安」、「悲しい」、「危険」、「怒り」などといった感情の高ぶりによって多く分泌されます。
つまり、この状態でいるときというのは、脳に対して「非常事態宣言」を出しているのと同じことなのですね。
そして、感情が高まるほどに“非常事態”に対しての警戒レベルが上がっていくので、覚醒状態が続いてしまい不眠という症状に陥ってしまうのです。
例えば、子供の頃、旅行や遠足などのイベントが控えた前日は、ワクワクや楽しみでなかなか寝つけなかったという経験は誰にでもあると思います。
こうした場合も「ワクワク」や「楽しみ」などの感情の高ぶりによってオレキシンが分泌された結果、眠れなくなります。
しかし、この場合にはイベントが終わればまた元のように眠れるようになるので、特に問題はありません。
ですが、上述した仕事や人間関係における不安や心配、プレッシャー、恐怖などといったネガティブな感情による悩みの場合、一度引き起こされると長引きやすいので注意が必要です。
特に帰宅してから夜寝る前にこうした感情にとらわれてしまうと、それを解消するための相談や行動ができないので厄介です。
中には、ネット上で解決策を探したり、Yahoo!の知恵袋などに相談をしてみたりする人もいるかもしれません。
ただ、夜寝ているべき時間帯にそれをしてしまうと、ブルーライトによる刺激や頭を使うことによって、脳が覚醒して余計に眠れなくなってしまうため、それよりも、あらかじめ予防しておくことが大切です。
それでは、この夜中にわき上がってくる「不安」や「心配」などを予防するためには、どうすれば良いのでしょう??
答えは簡単で、仕事に関する悩みや不安などがあれば、自分一人で抱え込まず、できるだけ日中の内に上司や職場の仲間に相談したり、共有しておくことです。
悩みや不安を周囲に共有したところで、その場ではスグに解決策が見つからないかもしれません。
しかし、周囲に自分の悩みを共有しておくことで、「わかってもらえている」、「理解してもらえている」といった安心感が自分の中で生まれるので不安や心配を和らげることができます。
また、そうすることによって気持ちを軽くすることができるので、翌日の仕事に対しても前向きに取り組むことができるようになるのです。
ネガティブな感情はあえて口に出してみよう!
不安や心配事があったとき、不満やストレスが溜まっているとき、何か困っていることがあるときなど、それを口に出すことに対して、マイナスなイメージを持つ人は結構いると思います。
その理由は「空気を悪くする」、「弱音を吐いている」、「重たい」、「マイナス思考」、「小心者」、「心配性」、「頼りにならない」といったネガティブな感情が働くことによって、「悪い方向に進んでしまうかもしれない」などの不安を周囲に与えてしまうリスクがあるためです。
特に男性の場合、こういったマイナスな言葉を口に出すと「男のクセに!」、「情けない!」などの言葉で、プライドを傷付けられることを避けるために、口に出すことを好まない人が少なくないと思います。
もし、あなたが男性であれば、私も同じ男なので、マイナスな言葉を口に出しづらい気持ちはよくわかります。
また、日本には、いわゆる「精神論」が未だに根強く残っているため、「(特に男性が)弱音を吐くのはご法度」や「男は黙って……」と考えている人も多いのではないかと思います。
ですが、これらを踏まえた上で私からあなたへご提案したいことがあります。
それは、ネガティブな感情をあえて口に出すことです。
その理由は、人はネガティブな感情を口に出すことによって、心が軽くなる効果があるためです。
もちろん、なりふり構わず口に出すのではなく、その状況や相手を見極める必要があります。
例えば、上司を呼んで一対一で相談ができる時間を作ってもらったり、気の合う仲間を飲みに誘ってグチを聞いてもらったりするだけでも、心が軽くなってだいぶラクになります。
また、そういう行動を取ることによって、自分一人で抱え込むことがなくなるだけではなく、アドバイスをもらえたりもできるので、壁に突き当たって進まないでいた仕事が良い方向に進む場合もあります。
ただし、お酒の席でグチを聞いてもらう場合、「深酒」は禁物です。
なぜかと言うと、アルコールは寝つきを良くしてくれる作用がありますが、飲みすぎてしまうと熟睡を大きく妨げてしまう原因にもなるので、あくまでも「軽く」にしておきましょう。
まとめ
うつ病になる人の性格的な特徴としては「人に相談せず、なんでも自分で抱え込みやすい」、「周囲の人の協力を得ることをせず、自分だけの力で1~10までこなそうとする」といった場合も挙げられます。
ですが、夜グッスリと眠るためだけではなく、うつ病を発症しないためにも自分一人で不安や悩みを全て抱え込むのではなく、信頼できる仲間にそれを打ち明ける勇気を持つことが大切です。
そして、自宅には仕事の悩みを持ち帰らないようにし、帰宅したらリラックスすることを心掛けてください。
人に悩みを打ち明けたり、弱音を吐くことは何もカッコ悪いことではありません。
むしろ、あなたが強くなれるキッカケにもなり得るのですから、まずは周囲の仲間を信じる勇気を持つことから始めてみませんか^^
それでは、今回は以上となります。
最後までご購読いただきありがとうございました。