私たちは通常であれば機械のように「活動モード」から、いきなり「睡眠モード」に入ることはできません。
つまり、よっぽど疲れが溜まっているときでもない限り、帰宅してからスグに「バタン・キュー」と、布団に倒れ込むようにして眠りに就くことは難しいのですね。
また、「日中に「よく歩く」から夜に「グッスリ」と眠れるようになる!」でもお話ししたことがありますが、特に現代社会で働く日本人の多くは、体の疲れに比べて脳の疲れの方が強いため、どうしても「過緊張気味」になりがちです。
そのため、夜は交感神経の緊張をゆるゆると解きほぐしながら、副交感神経を活性化させ、心と体の緊張を緩めてリラックスすることが大切です。
交感神経=緊張状態を作り出している。
副交感神経=リラックス状態を作り出している。
つまり、理想的な睡眠に入るためには、活動モードと睡眠モードの間に「リラックスモード」を入れることなのですね。
それでは、仕事から帰ってきて、夜スムーズに「リラックスモード」に入るためには、夕食時はどのように過ごせば良いのでしょう??
前置きが少し長くなりましたが、今回のページでは、夕食時の過ごし方についてご紹介していきますね^^
なお、少しボリュームのある内容になりますが、最後までお付き合いいただけますと幸いです。
このページの目次
食事中はゆっくりと食事を楽しむことが基本
あなたは普段の夕食の時間をゆっくりと大切に過ごすことができていますか?
もし、夕食時に仕事の資料や書類を見ながら、マウスを片手にパソコンで仕事をしながら食事をしているなら、そのような夕食の摂り方は今すぐ止めましょう。
なぜなら、食事をすることそのものが実は「リラックスモード」に入るための一番の近道だからです。
仕事でフルスロットルだった交感神経を緩めて、副交感神経を活性化させ、心と体をリラックスモードに切り替えるためには「ゆったりとした食事」が欠かせません。
そのため、夕食中というのは、仕事から離れて食事と団らんを楽しむことが大切です。
また、咀嚼(そしゃく)や、食べ物を胃や腸で消化吸収するといった食事に関わる器官の活動は、全て副交感神経に支配されていると言われています。
そして、食事をするということは、これらの作業が必然的に行われるため、半強制的に副交感神経が活性化されるということになるのです。
つまり、食事をすることによって、自動的に副交感神経の「リラックススイッチ」が「ON」になるということなのですね。
ですが、食事中に仕事に関わる行動をしてしまうと、交感神経が優位に働いてしまうため、せっかくのリラックスモードが打ち消されてしまいます。
なぜなら、人の体というのは、防衛本能や危機回避のためにリラックス状態よりも緊張状態の方を優先してしまうからです。
そのため、もしあなたがグッスリと安定した熟睡をしたいと望むのであれば、繰り返しになりますが、まずはとにかく夕食をゆっくりと楽しむことが基本です。
また、理想的な食事の環境は、一緒にいて落ち着ける家族や恋人、気の合う仲間と団らんしながら楽しく食べるのがベストです。
ちなみに、個人的には私は誰にも干渉されずに一人で食べているときが一番落ち着くので、TVを見ながらの「一人メシ」が多いですが。(笑)
もし、会社の付き合いや接待の場であったとしても、食事中にはビジネス思考は一旦置いておく。
そして、一緒に食べる相手とは、対人間として個人的な付き合いを楽しむツモリで臨んでみるのも、良い結果に繋げるための一つの手段ではないでしょうか。
なお、「食事を摂る」という行動は、本来であれば夕食だけでなく、朝食や昼食も人をリラックスに導き、ストレスを緩和(かんわ)させる役割も果たしています。
ですが、忙しいビジネスパーソンが、朝食や昼食を時間かけてゆっくりと楽しみながら食べるのは、現実的にはほぼ不可能かもしれません。
それなら、せめて朝食や昼食も仕事とは距離を置いて食べることを心掛け、短い時間の中でも食事を楽しむことに集中してみましょう!
夕食は就寝時間の「2時間前」までには済ませよう!
夕食を摂る時間帯で注意しておきたいことは、「遅くても就寝時間の2時間前までには夕食を終わらせる」ことです。
なぜかと言うと、寝る直前まで胃の中に食べ物を入れてしまうと、睡眠中に胃や腸が活発に働きすぎてしまい、睡眠がジャマされてしまうからです。
また、そうなると睡眠中に分泌される「成長ホルモン」も分泌されにくくなるため、睡眠中に行われる体内のメンテナンス効果も激減してしまいます。
ちなみに、寝る前に甘い飲み物を飲む行為も血糖値が上がってしまうため、成長ホルモンの分泌をジャマしてしまうことが明らかになっています。
そのため、就寝時間の2時間前になったら、糖分の多い甘いジュースなどは飲まないように心掛けましょう。
残業をする日は夕食を「分割」してみよう!
上記では、「夕食は就寝時間の2時間前には終わらせる」とお話ししましたが、こんなことを思ってしまったかもしれません。
- 「繁忙期に入ったら残業が多くなるから、寝る前の2時間前までに夕食を食べるなんてムリ!」
- 「いつも帰りが深夜の遅い時間帯だから、夕食のためにそんなに時間をキープするのなんてムリ!」
などなど……。
私も実際、過去に働いていた会社では、帰宅するのが深夜1時過ぎが当たり前で、ロクに夕食の時間を作る余裕がなかったのでお気持ちはとてもよくわかります。
夕食を摂るにしても「食べる」というより、「機械的に燃料を補給しているだけ」という感覚でしたから……。
それでも、せっかく夜遅くまで一生懸命働いているのに、自宅に帰ってからもリラックスできる時間もなく、ただ機械的に「メシ⇒フロ⇒寝る」だけの生活だと、なんのために生きているのか、わからなくなっちゃいますよね><
やっぱり、たとえ深夜であったとしても、自宅に着いたら「至極のリラックスタイム」は欲しいものですよね。
そこで、私から一つご提案があるのですが、残業のある日は夕食を2回に「分割」して食べてみるのはいかがでしょうか。
夕食を「分割」するとはどういうことなのか?
以下で説明していきますね^^
炭水化物は19~20時に食べておこう!
まずは、19~20時頃になったら、主食になる「炭水化物(米、パン、麺類など)」を先に会社で食べておきましょう。
「朝は必ず「炭水化物」を摂ろう!」でもお話ししたとおり、炭水化物は脳に対して即効のエネルギー源である「ブドウ糖」になります。
そのため、残業がある日は、この時間帯におにぎりやパン、麺類を食べておくことで、脳の疲れによるパフォーマンスダウンも防ぐことができます。
そして、お腹がカラッポの状態で仕事を続けるよりも、よっぽど集中力や判断力が上がるので、結果としてムダに残業時間を長引かせずに済むのです。
炭水化物を摂る場合、おにぎり、パン、サンドウィッチ、カップ麺などであれば、忙しい時期であってもサクッと手軽に食べられます。
これらは近くのコンビニや売店などでも簡単に手に入れることができますし、会社によってはビル内にコンビニが入っていることもあるので手軽に済ませられますよね^^
もし、普段から残業時間を短縮することができずに困っている場合には、是非試してみてください。
メインディッシュや野菜類は帰宅してから食べよう!
次に、帰宅してからは肉、魚、卵、大豆などがメインのできるだけ油を使わずに作った料理(煮る・蒸す・焼く)と、野菜類などを腹5~7分目くらいまで食べましょう。
メニューとしておすすめなのは、野菜をたっぷりと使った赤身肉の野菜炒めや冷しゃぶ、鍋料理などです。(炒め物を作る場合、油は少なめにしておきましょう)
その他にも、焼き鳥、干物、刺身、ゆで卵、冷や奴、おでんなどをメインにして、野菜サラダやおひたしと一緒に食べるのも良いですね^^
ただ、野菜類を摂る場合には、イモ類やコーン類は避けておきましょう。
なぜかと言うと、イモやコーンは炭水化物の成分が多く、「主食」に相当する野菜だからです。
また、もし「野菜が苦手」という場合には「すっきりフルーツ青汁」などのドリンクを利用すれば、野菜や果物の栄養を手軽に補給することができますし、同時にダイエットもサポートしてくれるのでとても便利です^^
しかも、今なら初回の1ヶ月分が630円(税抜)で利用できるので、コスパも期待できますね♪
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夕食を「分割」することで「メタボ対策」にもなる?!
残業が発生した際の夕食の分割方法 | |||
時間帯 | 栄養素 | 素材 | メニュー例 |
19~20時頃 | 炭水化物 | 米・パン・麺類など | おにぎり、パン、サンドウィッチ、カップ麺など |
帰宅後 | タンパク質 | 肉・魚・卵・豆類など | 野菜炒め、冷しゃぶ、焼き鳥、干物、冷や奴、ゆで卵など |
ビタミン・ミネラル | 野菜類など(イモ・コーンを除く) | 野菜炒め、野菜サラダ、おひたしなど |
このように、夜寝る前であったとしても、上記のようなあっさりとした料理を腹5~7分目くらいまで食べる程度であれば、睡眠へ対する悪影響のリスクは、かなり抑えることができます。
これは炭水化物を抜くことによって、血糖値が上がることを防ぎ、胃の負担も軽減されるためです。
また、夜寝る前に炭水化物と油分を控えれば、体重の増加を防ぐことができ、「メタボ対策」にもなるので一石二鳥ですね♪
なお、ビジネスパーソンの多くが、残業が長引くほどに太ってしまいやすいと言われています。
その原因は、夜遅くにエネルギー源となる炭水化物や油分を摂取することによって、睡眠中に皮下脂肪として蓄えられてしまうからであると考えられています。
ですが、上記でお話ししてきたように、夕食を「分割」して早い時間帯に炭水化物を摂取しておけば、残業している時間帯にエネルギーとして使うことができるので、結果としてメタボを防ぐことにもなるのです。
ちなみに、晩酌としてどうしてもお酒が飲みたい場合には、缶ビールであれば1本(350ml)まで、焼酎であれば水割りを薄めで1杯まで、日本酒は0.5合まで、ワインは1杯までとしておき、後はノンアルコールビールなどで我慢しておきましょう。
まとめ
以上のとおり、今回は夜のリラックスをスムーズにするための夕食の摂り方についてお話ししました。
かなり長くなってしまったので、要点を簡単にまとめますね。
- 食事中はゆっくりと食事を楽しむ。
- 夕食は就寝時間の「2時間前」までには済ませる。
- 残業が長引く場合には、夕食を「分割」して食べる。(「メタボ対策」にも効果的)
- 炭水化物は19~20時に食べておく。
- メインディッシュや野菜類は帰宅してから食べる。
最後に、今回掲載させていただきました料理の画像については、私の自作の料理ですが、お見苦しいものを見せてしまいすみません。(笑)
それでは、今回は以上となりますが、次回のページでは「睡眠に悪影響を与えないためのお酒の飲み方」についてお話ししますね^^
最後までご購読いただきありがとうございました。