眠れないときには「牛乳を飲むと良い」と、昔からよく言われていますよね。
私自身も過去には寝つきを良くするために牛乳を少し温めて飲んでから、眠りに就いていたことがありました。
当時は根拠なんて考えたことはなかったのですが、温めた牛乳を飲んでから眠りに就くと「なんとなく」寝つきが良くなっていたのを覚えています。
でも、牛乳を飲むと睡眠に効果があるのは本当なのでしょうか??
その根拠はどこから?
寝る前に牛乳を沢山飲めばそれだけ効果が期待できるの?
このページでは、そんな疑問にお応えすべく、「牛乳による睡眠への効果」について、お話ししていきたいと思います^^
このページの目次
牛乳による睡眠への効果とは?
「牛乳を飲むと寝つきが良くなる」と言われる根拠としては、牛乳には必須アミノ酸の一種である「トリプトファン」という物質が含まれているためであると考えられています。
ちなみに、このトリプトファンという必須アミノ酸は、体内では作ることのできない物質であるため、牛乳などの食品から摂取する必要があります。
また、トリプトファンは別名『ハッピーホルモン』と呼ばれる「セロトニン」の原料であり、このセロトニンは朝起きて光を浴びることによって分泌がされる脳内物質です。
そして、このセロトニンは夜になると『睡眠ホルモン』と呼ばれる「メラトニン」に変化し、眠気を誘い出します。
つまり、ここまでにわかったことは、
1)起きて光に当たると「セロトニン」が分泌される。
↓
2)牛乳から「トリプトファン」を摂取。
↓
3)セロトニンの分泌を助ける。
↓
4)夜になるとセロトニンが「メラトニン」に変化する。
↓
5)眠気が誘い出される。
ということであるため、眠れないときには「牛乳を飲むと良い」と言われている根拠なのですね。
↓ ↓
実は牛乳には直接の睡眠効果はない?
このように、「寝る前に牛乳を飲むと睡眠に良い」とされるだいたいの根拠はわかりました。
でも、ちょっと待ってください?
たしかに、牛乳を飲めばトリプトファンを摂ることができるのでセロトニンの分泌が助けられます。
そして、朝起きたときに分泌されたセロトニンは、夜になるとそのままメラトニンに変化するので睡眠には効果的かもしれません。
ですが、この順序でいくと、トリプトファンを摂ってからセロトニンがメラトニンに変化するまでにはずいぶん時間がかかってしまいますよね。
つまり、どういうこと??
結論を言ってしまえば、実は牛乳には「直接の睡眠効果はない」ということなのですね。
理由は簡単で、先ほどもお話ししたとおり、牛乳を飲んでからトリプトファンが最終的にメラトニンの分泌に影響を及ぼすまでには「時間がかかる」からなのです。
これは牛乳だけでなくトリプトファンを含む全ての食品にも同じことが言えます。
それでは、牛乳で睡眠の効果を得るためにはどうすれば良いのでしょうか??
牛乳だけでは睡眠への効果を得ることはできない
結論から先に言ってしまいますが、残念ながら牛乳だけでは睡眠への劇的な効果は期待できません。
ただ、もし牛乳で睡眠の効果を得たいと思うならば、朝起きたときのタイミングで飲むのがおすすめです。
なぜかと言うと、先ほどもお話ししたとおり、牛乳に含まれるトリプトファンを朝起きたときに摂取することで、セロトニンの分泌が助けられるからです。
ちなみに、普段の生活の中で必要なトリプトファンの摂取量は、個人の体重によっても異なりますが、一般的には体重1kg当たり、2mg程度が目安であると言われています。
トリプトファン目安摂取量 | |
体重 | トリプトファン |
1kg | 2mg程度 |
成人男性(70kg) | 140mg程度 |
なお、牛乳には200g当たり82mgのトリプトファンが含まれているので、朝起きたらご自身の体重に合わせながら必要量を飲んでから出勤するのが良いでしょう。
ただし、不眠症やうつ症状などの改善を目的とする場合には、上記の目安摂取量では足りないと言われてるため、あくまでも参考程度に留めておいてください。(出典:「トリプトファンを多く含む食品はこれだ!実際に摂取できる量を算出」)
さて、話しを元に戻しますが、それではなぜ牛乳だけでは睡眠への効果は期待できないのでしょうか??
その理由は、セロトニンの分泌を助けるためには、トリプトファンだけでは足りないからです。
トリプトファン自体は牛乳だけでなく、肉類・魚介類などにも多く含まれていますが、セロトニンの分泌を助けるためにはトリプトファン以外にも「ビタミンB6」が必要になってくるのです。
ですが、このビタミンB6は牛乳(200mg)に対してごくわずか(特濃で0.05mg)しか含まれていません。(出典:「ビタミンB6の含有量一覧表」)
ちなみに、ビタミンB6自体は、レバーなどの肉類・かつお、まぐろなどの魚介類・バナナに比較的多く含まれていますが、トリプトファンとともにセロトニンの分泌を助けるためには1度に沢山の量を食べなければいけません。
そのため、牛乳で睡眠の効果を得るためには、牛乳を毎日飲み続けた上で、ビタミンB6を含む食品や良質な睡眠をとるのに必要なその他の栄養素をバランス良く摂る必要があるのです。
もちろん、トリプトファンの摂取に限って言えば、他の沢山の食品にも含まれているので牛乳でなければいけないということはありません。
そして、これらの栄養素を毎日バランス良く摂っている結果として「寝つきの良い体質」に貢献しているということになるのです。
夜に牛乳を飲むのなら温めてから飲んだ方が良い
上記を踏まえ、それでも睡眠への効果を目的として、夜寝る前に牛乳を飲むのであれば、就寝時間の1時間前くらいに少し温めて飲んでおくのがおすすめです。
なぜかと言うと、牛乳を温めて飲むことで、体の深部体温をほど良く上げて「体温の落差」を作ることができるからです。
また、オリゴ糖や脂肪分などが摂れて、多少の空腹感を満たすことができるので、こうした面から見れば、寝つきへの効果が期待できるかもしれません。
ただ、牛乳は体質によっては、お腹を壊してしまう人もいるので、飲み過ぎには注意しましょう。
睡眠に良い休息成分を効率的に摂るなら不眠サプリが便利
先ほどもお話ししたとおり、食品で良質な睡眠を得るためには、セロトニンの原料となるトリプトファンやビタミンB6を含め、様々な栄養素を食品からバランス良く摂る必要があります。
ですが、必要な栄養素を「バランス良く摂る」とは言っても、なかなか簡単なことではないのが正直なところですよね。
例えば、トリプトファンやビタミンB6は、肉や魚介類などに多く含まれていますが、睡眠のためだけにそればかり摂っているわけにはいきません。
しかも、そのせいで栄養が偏ってしまい、逆に体を壊してしまっては本末転倒ですよね。
また、食事メニューには好き嫌いもあるので、そういう場合には必要だとはわかっていても避けてしまいますよね。
私も正直好き嫌いが多いのですが、そんなときには不眠サプリを利用すれば、良質な睡眠や深い休息に必要な栄養素を一度に効率良く手軽に摂ることができるのでとても便利です^^
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まとめ
以上のとおり、今回は「牛乳による睡眠への効果」についてお話ししました。
今回わかったことは、牛乳自体には直接的な睡眠の効果はないにしても、他の栄養素もバランス良く摂ることによって、結局は巡り巡って間接的に睡眠に繋がっていくということですね^^
それでは、今回は以上となります。
最後までご購読いただきありがとうございました。