カルシウムの働きをサポートするために、いつもペアとなって仕事をしているミネラルが、この「リン」と「マグネシウム」。
マグネシウムであれば何度か聞いたことがあるとは思いますが、身近なところでは豆腐の材料でもある「にがり」の成分でもあります。
リンの方はどちらかと言うとマイナーなので、あまり聞き慣れないミネラルではあるのですが、それではこの2つの栄養素はカルシウムを助ける以外、どのような役割を果たしているのでしょう??
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「リン」、「マグネシウム」の役割は?
「リン」と「マグネシウム」は、実はカルシウムとともに骨作りをしている仲間同士の栄養素。
つまり、強くて丈夫な体が作られるのはこれらの栄養素たちが骨や歯の材料となって一役買っているオカゲなのですね^^
ちなみに、リンとマグネシウムは骨や歯の材料になる以外にも、それぞれ下記のような役割を持っています。
リンの役割
よく燃える「リン」は、体のエネルギー作りに関わっています。
また、この他にも細胞膜で働いていたり、脳や神経がキチンと動くようにバックアップを取る仕事にも携わっています。
マグネシウムの役割
「マグネシウム」は、筋肉の動きをなめらかに動かすのに役立っています。
また、新陳代謝やエネルギー作りを助けていたりなど、体が持つ色々な機能をサポートしています。
体への吸収の比率
カルシウム、リン、マグネシウムが体へよく吸収される比率は以下のとおりです。
- リン「1」に対して、カルシウム「1」。
- マグネシウム「1」に対して、カルシウム「2」。
「リン」、「マグネシウム」が多く含まれる食品や食材は?
■リンを多く含む食品
- チーズ
- 魚類(キンメダイ、ワカサギなど)
- レバー(鶏、豚肉、牛肉)
など
■マグネシウムを多く含む食品
- ナッツ類(アーモンド、ピーナッツ、カシューナッツなど)
- 大豆
- 玄米
- ホウレン草
- ひじき
など
「リン」、「マグネシウム」が不足すると?
リンとマグネシウムが不足すると、それぞれ以下のようなトラブルが起こりやすくなります。
リンが不足
リン自体は沢山の食品に幅広く含まれているため、足りなくなる心配はほとんどありません。
ですが、もし足りなくなってしまった場合には、血液の中の量が少なくなり、神経の病気などが起こる原因にもなります。
マグネシウムが不足
マグネシウムが不足すると、筋肉にトラブルが起こり、筋肉痛や心筋梗塞(しんきん こうそく)などの心臓の病気になってしまうこともあります。
「リン」を摂りすぎると?
リンが必要以上に体の中で増えてしまうと、腎臓がキチンと働くことができなくなったり、体の中のカルシウムやマグネシウムとのバランスが崩れてしまいます。
そうなってしまうと、「骨粗鬆症(こつ そそう しょう)」になることもあるので注意が必要です。
ちなみに、先ほどは「リンが不足することはほとんどない」とお話ししましたが、近年問題になっているのが、逆にリンを摂りすぎる傾向にあるということ。
なぜかと言うと、既にお話ししたとおり、リンは沢山の食品に幅広く含まれているためです。
例えば、インスタントのカップ麺や甘いジュースなどなど……。
普段からこういったものを食べたり飲んだりすることが多い現代社会では、どうしてもリンを摂りすぎてしまいやすい環境にあります。
ですが、できるだけこのような食品は控えるようにし、バランスの良い食生活を送るようにしましょう。
「リン」、「マグネシウム」と相性の良い栄養素は?
「カルシウム」とともに骨や歯の材料になる!
リンとマグネシウムは、「カルシウム」とともに骨や歯を作る材料となって、体の土台を作っています。