疲れた体で仕事から帰ってきてリラックスモードに入ったは良いけれど、眠る時間になってもなかなか寝つくことができないときってありますよね。
そんなときには朝の過ごし方に問題があるかもしれません。
今夜の「グッスリ」は朝の過ごし方次第
寝たい時間になったらキッチリと「睡眠モード」に入るために大切なことは「朝の目覚めからの行動」です。
少し意外かもしれませんが、夜に「良質な睡眠」をとるための準備は、実は朝起きたそのときからスタートしています。
つまり、結論から先に言うと、朝目覚めたらできるだけ早めに「交感神経のスイッチ」を入れて、いかに上手に「覚醒モード」に入れるか?ということが朝の行動の最重要ポイントになるのです。
これはどういうことなのでしょう??
それでは、以下で解説していきますね^^
肉体と精神を「ほど良く」疲れさせる
仕事から帰宅して寝たい時間になったら「グッスリ」と深い睡眠をとるために必要なことは、肉体と精神の「ほど良い疲れ」です。
体内の疲労物質は、日中に脳や体が活動すればするほど溜まっていくのですが、実はこの疲労物質が睡眠物質となって私たちは眠くなることが明らかになっています。
それではグッスリと深い睡眠をとるための「理想的な疲れ」というのはどのようなものなのでしょう??
この「理想的な疲れ」を端的に言ってしまうと「肉体の疲れ」と「精神の疲れ」が同じくらいのレベルでバランスの取れた状態です。
ですが、現代社会では、残念ながらそのバランスが崩れがちなのが現状です。
その原因としては、車や電車、エレベーター、エスカレーター、動く歩道などが発達し、一昔前と比べると歩く機会が少なくなり、1日の運動量が極度に減ってしまっているためです。
また、パソコンやスマホなどのデジタル機器に触れる時間が極端に増え、職場や私生活での人間関係の複雑化・希薄化が進み、「対人ストレス」も年々増加してきています。
そのため、現代社会は「精神的な疲労は溜まりやすい環境にはあるのに、肉体的な疲労が極度に少ない」といったアンバランスな状態が生まれやすくなっています。
そうなってしまうと、睡眠物質が十分に作られないだけでなく、筋肉が凝り固まって血流が悪くなったり、そのせいで体温も上がりにくくなります。
その結果として「覚醒モード⇒リラックスモード⇒睡眠モード」といったシフトチェンジを上手に行えないといった人たちが増えているのです。
このように「精神的にはクタクタに疲れているのに、なんだか頭が冴えてしまって寝つきが悪い」といった過緊張の人たちが増えていく背景には、私たちを取り巻く環境の変化が強く影響しています。
朝起きたらしっかりと覚醒モードのスイッチを入れる
それでは、肉体と精神の疲れのバランスを整えるためには、どうすれば良いのでしょう??
その答えは、冒頭でも既にお話ししましたとおり、朝目覚めたら交感神経のスイッチを素早く「ON」にして、体と脳を「覚醒モード」にすることです。
朝にしっかりと覚醒モードのスイッチを入れることができれば、午前中の仕事のパフォーマンスは上がります。
また、そのオカゲで仕事をサクサクと効率良く処理していくことができるので、必然的に仕事が早く片付いて長時間の残業をすることも少なくなります。
残業時間が減ればその分、家に帰ってくる時間が早くなるので、寝る前の「リラックスタイム」も十分な時間を過ごすことができるようになります。
その結果、自然と「睡眠モード」にスイッチが切り替わって「グッスリ」と深い睡眠を取れるようになるので、朝も「スッキリ!」と起きられるようになるといった好循環が生まれるのです。
逆に朝の目覚めでしっかりと「睡眠モード⇒覚醒モード」へ切り替えておかないと通勤電車の中で「ウトウト……」しがちになってしまいます。
この場合、脳と体が「覚醒モード」に切り替わっていないため、会社に着いてからも眠気が残ったままになってしまいます。
そして、眠気がジャマをして集中できないので、午前中の早い時間からやっておくべき仕事がどんどん後ろ倒しになったり午後へ先送りになってしまい、それに伴って残業時間も増えていってしまいます。
そうなってくると、家に帰る時間が必然的に夜遅い時間になってしまうので、睡眠モードに入るために必要となるリラックスの時間も十分にとれません。(脳と体の過緊張がほぐれない)
そのため、睡眠モードのスイッチがなかなか入らなくなってしまいます。
ただし、もし入れたとしてもトロトロとした浅い睡眠状態が多くなり、ステージ3・4の深いノンレム睡眠の割合が減ってしまうので、グッスリと眠ることができず、疲れも取れないといった悪循環が生まれてしまうのです。
まとめ
今回のページは以上となりますが、上記のような悪循環に陥ってしまうのを防ぐために大切なことは、「朝目覚めたら素早く脳と体を覚醒させて活動モードに入る」ことに集中することです。
それでは次回のページでは、「ビジネスパーソンにとっての理想の睡眠時間」についてお話ししたいと思います。
最後までご購読いただきありがとうございました。