「概日リズム(生体リズム)」が狂ってしまい、体内時計のリセットが上手にできなくなる睡眠障害で「概日リズム障害」というものがあります。
このページではこの「概日リズム障害」について詳しくお話ししたいと思います^^
このページの目次
「概日リズム」とは?
概日リズムについては「朝起きたらまずは「日光浴」からはじめよう!」でもお伝えしましたが、おさらいのため当ページでも説明しておきますね。
私たちを含め、地球上に生きるほぼ全ての生き物は、地球の自転周期(24時間)を計るための体内時計を持っています。
また、この体内時計は時計遺伝子などの相互作用によって、ほぼ24時間のリズムで活動しています。
そして、この生体リズムのことを「概日リズム(がいじつりずむ)」と呼び、体内時計は概日リズムを正確に刻む役割を持っています。(「サーカディアン・リズム」とも呼びます)
これが「概日リズム」のしくみです。
それでは以下では、この概日リズムが狂って体内時計を正確に計れなくなってしまう「概日リズム障害」についてお話ししていきますね^^
体内時計のしくみ
体内時計は人の身体の機能に強い影響を与えており、睡眠や覚醒のしくみも体内時計の影響を受けている機能の一つです。
また、体内時計は全身の細胞が持っていると考えられており、睡眠や覚醒だけではなく、体内のホルモン濃度、血圧、体温調整などの生理活動もコントロールしています。
なお、全身の細胞が持っている体内時計を同じ時刻に合わせ、コントロールしているのは、脳の視床下部にある「視交叉上核(しこうさじょうかく)」という部分であることが確認されています。
つまり、この視交叉上核というのは、全身の細胞に向けて時報を送る「マスタークロック」の役割をしているわけですね。
体内時計の狂いから起こる「概日リズム障害」
上記で説明した体内時計があるオカゲで、ほとんどの人が夜に眠って日中に活動ができているとは思います。
しかし、この体内時計が狂ってしまうと昼間に眠くなって夜間は眠れないといったことが起こってしまいます。
逆の場合には、暗くなると起きていることができなくなり、夜早い時間に眠って明け方などの極端に早い時間に起きてしまいます。
このように、体内時計が狂って睡眠と覚醒のリズムが乱れてしまう症状が「概日リズム障害」です。
この病気にかかると、体内時計が狂って概日リズムを正確に刻むことができなくなり、不眠や過眠など睡眠に障害を与えてしまうので満足な睡眠がとれません。
また、概日リズム障害は体内時計の狂いから起こる症状であることから、脳の問題で起こる症状です。
ただし、体内時計が狂ってしまう原因は遺伝子変異によるものと環境要因によるものがあると考えられています。(後述)
また、体内時計は「時計遺伝子」といういくつかの遺伝子の相互作用によって、ほぼ24時間のリズムを刻んでいますが、完全な24時間のリズムを刻むことができません。
そのため、1日1回、朝目覚めたときに光によってリセットされます。
なお、近年になって時計遺伝子の変異が、就寝時間や睡眠時間に強い影響を与えることが確認されています。
概日リズム障害に見られる症状
先ほど体内時計が狂う原因には、遺伝子変異によるものと環境要因によるものがあるとお話ししました。
それでは、概日リズム障害というのは具体的にはどのような症状があるのでしょう??
遺伝子変異による症状
■家族性睡眠相前進症候群(FASPS)
急に漢字ばかりの難しそうな言葉を出してしまいましたが、「かぞくせい すいみん そうぜんしん しょうこうぐん」と読みます。
これは簡単に説明すると、毎日の眠くなる時間がとても早く、夜起きていることができない症状です。
例えば、19時や20時頃の夜早い時間に眠くなり、夜明け前に起きてしまったりするのですが、この症状では「PER2」という時計遺伝子に変異があるため、体内時計のリズムが短縮されてしまいます。
通常、体内時計は目覚めとともに毎朝リセットされていますが、FASPSでは時計の進み方が速いため、早い時間に眠くなって早い時間に起きるようになります。
■睡眠相後退症候群(DSPS)
引き続き、また漢字ばかりの難しそうな言葉ですが、「すいみん そうこうたい しょうこうぐん」と読みます。
これは、上記のFASPSとは逆の症状で、簡単に説明すると、毎日の眠くなる時間が遅く、朝早くに起きることができない症状です。
いわゆる「昼夜逆転生活」ですね。
例えば、眠くなる時間が夜中の3~4時で、起きる時間が昼過ぎや夕方だったりと、社会生活にも支障をきたしてしまうのですが、この症状では「PER3」という時計遺伝子に変異があることが確認されています。
環境要因による症状
■非24時間睡眠覚醒症候群
またまた難しい言葉が出てきました……^^;
ちなみに「ひ 24じかん すいみん かくせい しょうこうぐん」と読みます。
上記2つのような遺伝子に変異のない人でも、環境要因によって体内時計が狂って、概日リズム障害になってしまうことがあります。
例えば、海外旅行などで「時差ボケ」が起こることを考えるとイメージしやすいと思います。
また、シフトワーカーなどの生活リズムが不規則な人も、時計遺伝子が刻むリズムが狂ってしまうので、睡眠と覚醒のリズムに問題が出てきます。
この症状は、体内時計が24時間よりも長いサイクルで睡眠と覚醒を繰り返すことによって、毎日少しずつリズムがズレることによって起こる症状です。
なお、体内時計は光でリセットされる性質があるため、夜に液晶画面を見ると体内時計にも影響を与えてしまいます。
特にスマホやPCの液晶から出るブルーライトは、体内時計に強い影響を与えてしまうので注意が必要です。
ちなみに、体内時計から見ると毎日の寝る時間の2~3時間前は、実は最も眠りにくい時間帯であることが明らかになっています。
そのため、夜に受ける光の影響で体内時計が後ろにズレ込んでしまうと、眠れない時間が毎日の就寝時間より後ろにズレ込んでしまいます。
そうなると、いつも眠くなるはずの時間に眠れなくなってしまう原因にもなるのです。
つまり、いつも23時頃に寝ている人の場合、20~22時くらいまでの時間帯は眠くなりにくい時間帯でもありますが、この時間帯でのスマホやPCの操作は控えた方が良いということですね。
体内時計をリセットしてくれる「光目覚まし時計inti」
概日リズム障害には、体内時計が深く関わっていることがわかりましたが、目覚めとともに体内時計をリセットしてくれて、朝の目覚めをスムーズにしてくれる目覚まし時計があります。
「光目覚まし時計inti(インティ)」という目覚まし時計なのですが、夜寝る前に起きたい時間をセットして枕元に置いておくと、時間になったら朝日の光に近い明るさの光を発して朝のツライ目覚めをサポートしてくれます。
また、この光目覚まし時計を利用すれば、朝窓を開けていなくても、目覚めとともに朝日の光に近い明るさの光を浴びることができるので、1日の始まりのスイッチをスムーズに入れることができます。
そのため、不規則な生活が続き昼夜逆転して普段の生活に支障が出てしまったり、時差ボケなどで体内時計が狂ってしまったりなどのお悩みを持っている方にはおすすめのアイテムです。
ちなみに、値段は25,800円(税込)とちょっと高めなのですが、光目覚し時計intiには「全額返金保証」が付いています。
もし、3ヶ月間使ってみても満足できなければ全額返金してもらえるので安心して試すことができますね^^
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まとめ
今回は概日リズム障害に見られる症状を簡単にご紹介させていただきました。
それでは、次のページでは「睡眠相前進症候群」についてもう少し詳しくお話ししますね^^
最後までご購読いただきありがとうございました。